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あなたは裁判の被告人席に立ったことがあるだろうか~模擬裁判で被告人役になった時のことを思い出す~

みなさんこんにちは。このブログを書いている東急三崎口です。

今回も雑記です。前回の雑記では2022年9月23日開業予定の西九州新幹線について書きました。今回は、大昔(10年以上前)に模擬裁判をやって、その時に法廷の被告人席に立った時のことを思い出しながら、被告人席に立った時の感覚を中心に書いていきたいと思います。私は法律の専門家ではありませんから、内容に間違いがあればご指摘いただければ修正いたします。模擬裁判のことを書こうと思ったきっかけは、Instagramで模擬裁判の写真を上げている人がいたので、そういえば私自身もかつて模擬裁判をやったことを思いだしたからです。

裁判所って行ったことありますか

みなさんは裁判所に行かれたことはありますか。私は人生で2回しかないですが、とりあえず法廷に入ったことはあります。法曹の方は裁判所は仕事場みたいなものかもしれませんが、それ以外の方で普段から裁判所に行く方は少ないんじゃないかと思います。裁判の傍聴自体は、無料かつ事前予約も必要ないです。ただ、裁判所が開いているのは平日だけなので、傍聴をしようとすると必然的に平日に裁判所に行く必要があります。

模擬裁判に参加した

模擬裁判は、模擬的な裁判のことでどんな感じで裁判が行われているかを体験できるものです。私が参加した模擬裁判は、高校の中で希望者が2つチームを作って他校と争うという形式でした。裁判には民事裁判と刑事裁判がありますが、刑事裁判の模擬裁判です。2チームあるので、検察側と弁護側に分かれて、それぞれの立場で準備をします。そして、本番の時は他校の弁護側か検察側と自分の立場で裁判を有利に進められるかどうかを争います。他校といっても、全部で4つの高校でしたが。

弁護側と検察側のそれぞれの立場で裁判を有利に進められるかどうかが問われるわけですが、裁判をするには裁判する事件が必要になります。かつ、証拠品等も必要になります。これは、出典は伏せられていましたが、実際の事件がもとになっており、証拠品も実際に使われたものが引用されていました。(証拠品と言っても、実際のものではなく証拠品が写った写真でしたが。)実際の裁判だと結果は出ているはずですが、うまーくカギになる証拠があやふやにされていて、論理の持っていきようによって、裁判官の心象が検察側にも弁護側にも動くように工夫されていました。これは、実際にやられていない方に伝えるのは難しいんですが、一言で言うと勝負になるように証拠が工夫されていて、リアリティのある模擬裁判だったということです。ちなみに、この模擬裁判は日弁連が高校生への裁判の普及のために行っていたものだったと記憶しています。それもあって、実際の弁護士さんにどういうストーリーで話を組み立てるかを教わったりしました。これは、今となっては貴重な経験だったと思います。

模擬裁判は被告人役が一番難しい

ここで、模擬裁判をやるときには検察側・弁護側にチームが分かれました。私は弁護側のチームをやることになりました。弁護側・検察側それぞれ5~6人メンバーがいた覚えがあります。題材にされていた事件は殺人事件で、被害者は死亡している設定なので出てきません。そして、模擬裁判を成立させるためには被告人を誰かがやらねばなりません。結果的に、被告人役を私がやったんですが模擬裁判では被告人役が一番難しいです。(とても難しかったからこそ、10年経っても覚えてるんですけどね。) というのは、通常の裁判の被告人や証人というのは、自分がその事件に対して見たこと・聞いたこと・感じたことを正直に話すのが前提になっています。被告人が全て本当のことを言っているかはわかりませんが、一応裁判で供述する前には、真実を話しますという宣誓をしますし、法廷で嘘を言ってそれがばれると偽証罪に問われます。おそらく、汚職事件とかで逮捕された方が「記憶にございません。」とよくいうのはこれが大きな原因でしょう。「知らない」とか「やってない」というと、あとから客観的な証拠が出てきたときに嘘を言っていたらそれがわかってしまいます。「記憶にない」といえば、あとから客観的な証拠が出てきても、供述したときに記憶にあったかなかったかは、本人にしかわからない(もっと言うと、記憶になかったのか嘘を言っていたのかを客観的に判断する方法が無いということです。)ので、偽証には問えないということです。

偽証のことで話がそれました。実際の裁判では、自身の記憶に基づいてありのままを話せばいいんですが、模擬裁判だと事件について自分が体験していないので話が変わってきます。一般的に、裁判は被告人の供述がコロコロ変わると裁判官の心象は悪くなります。その理由は、自身の記憶に基づいて供述しているはずなのに、供述がコロコロ変わるということは、真実が1つだとすると、どれかは嘘を言っていることになるからです。というわけで、被告人は供述の一貫性が求められます。とはいえ、自分が体験していない事件について一貫性を持った供述をするって、かなり難しいんですよね。かつ、この後出てきますが、検察側は被告の供述と証拠の矛盾点を突こうとしてきます。そう、適当なことを言ってしまうと検察側から刺されるんです。かといって、スラスラしゃべれなければ作り話をしてるようにも取られかねないです。また、自分が何を言ったかを覚えていないと、検察側から質問されたときに正しい答えができないので、その場で自分が何を言ったかも覚えていかないといけないという、なかなかしんどい立場でした。本当に、検察側・弁護側で検察官や弁護人の立場をやる人たちは、実際の裁判っぽい準備をたくさんされていましたが、私が一番頑張ったのは裁判のデータを読み込んでひたすら覚えることと、そのデータをもとに検察側から何を質問されても殺人を起こす動機は無かったように答えることです。立場的に、練習している時には検察側のメンバーから供述と証拠の矛盾点を探されることになります。検察側のメンバーから、ゴリゴリ供述の粗さがしをされたのを覚えています。

いざ本物の法廷で被告人席に立つと

練習は色々難しいところがありましたが、本番はたしか福岡地裁か高裁の本物の法廷を使わせていただいて行うことになっていました。(地裁だったか高裁だったか覚えていないんですが、それはどっちもほぼ同じ場所にあるからです。) 模擬裁判とはいえ、被告人の立場をやるので、実際に裁判で被告人がいる被告人席に立つわけです。その時に感じたのは、外から見たときのイメージより裁判官の席が近く感じました。また、裁判官の席に向かって右側に弁護側、左側に検察側が座っています。傍聴席に人がいれば、後ろからの目線を感じますし、弁護してくれる弁護側とは物理的な距離よりも距離を感じました。誰も頼れないっていう、孤独感を感じましたね。

検察官は被告人に誘導尋問をやってくる

被告人は私の立場でしたが、検察官の立場を紹介します。検察官は被告人が100%有罪だと証明しなければいけません。つまり、客観的な証拠を積み上げて被告人が事件の犯人で間違いないという論理構成を立てなければいけません。それだけに、刑事事件は警察官が逮捕しますが、その後検察が起訴するか?と言われると話は別です。時々、不起訴になる事件なんかもありますが、これは被告人が100%有罪だといえる証拠が積みあがらなかったのが原因かもしれません。日本の刑事事件の有罪率は99%以上ですから、起訴されたらほぼ有罪になるのが現実です。逆に言うと、有罪にできないような事件は検察は起訴しないのかもしれません。

つまり、検察は被告人が事件の犯人だということに疑いを差し挟む余地がないところまで証拠を積み上げなければいけません。そこで、検察側は被告人に対して誘導尋問をやってきます。誘導尋問というのはざっくりいうと「あなたは、その時〇〇をしていましたよね?」というような形で、YesNoで答えられる質問です。これは、被告人の供述に矛盾を見つけるために行われるので、真実に基づいて答えていれば矛盾は生まれませんが、嘘をついていると、相当考えて答えないと矛盾が出てきてしまいます。嘘をついたことがある方は、嘘をついたことについてあれこれ聞かれたときのことを考えてみてください。

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弁護側は被告人に誘導尋問できない

一方、弁護側の立場では被告人に対して誘導尋問をすることはできません。というのは、弁護側が誘導尋問をしてしまうと、被告人の記憶をもとに話してもらえないことになるので、弁護側は被告人にはオープンクエスチョンをしないといけません。弁護人の立場で、被告人がそれまでの供述をひっくり返したりしたらどう思うんでしょうねと思ってしまいます。弁護側は検察側と違って、検察の積み上げた証拠の中で疑わしいものを見つけ、被告人が100%犯人だとは認められないという方向に持っていくのが目的になります。ここで着目していただきたいのが、弁護側は被告人が無実であることを証明する必要はないということです。極端なことを言うと、検察側は被告人が100%犯人であることを証明しなければならない一方、弁護側は被告人が犯人である確率を99%にすればいいわけです。もし、弁護側は被告人の無実を証明しないといけないと思われている方がいらっしゃったらそれは違うのでもし裁判を受けることがありましたらお気をつけください。

検察側・弁護側が被告人に対して行う尋問の話をざっくりしました。尋問があるのは、被告人だけではなくそれぞれの側が呼んだ証人が証言することもあります。証人を呼んだ側が検察側だとすると、検察側が検察側の証人に行うのが主尋問となり、弁護側が検察側の証人に行うのが反対尋問になります。主尋問では、誘導尋問を行わず、反対尋問では誘導尋問を使って矛盾を探すことになります。ドラマとかでは、検察側と弁護側が対立している場合がよく描かれていますが、そういう事件は全体の中では少ないです。

実際の裁判に出る機会があるとしたら

ここまで、模擬裁判に参加したときの話を書いてきました。自分が被告人になる立場にはなりたくないですが、被告人でなくても証人として法廷に出る機会があるかもしれません。今の時代は、裁判員として法廷に行くこともあるかもしれません。裁判は、法律関係者からすると当たり前に思っていることでも、一般の方からすると全くわからない世界になります。なので、裁判に関わることがあれば裁判の流儀や流れを知ってから参加することが一番いいかもしれません。

まとめ

今回の記事は、昔(10年以上前)に模擬裁判をやって、その時に法廷の被告人席に立った時のことを思い出しながら、被告人席に立った時の感覚について書きました。記事の中でよくわからない点がありましたら、コメント欄かお問いあわせフォームからご連絡いただければお返事できるようにいたします。それでは、今回はここまでです。次回の記事でお会いしましょう。

雑記

Posted by tokyu351