みなさんこんにちは、このブログを書いている東急三崎口です。
今回は雑記として、私がFIREを目指していた時の話を書きます。FIREは「Financial Independence, Retire Early」の略で経済的に独立して早期リタイアを目指すものです。要は働かずに金融資産から収入を得て生活できるようになることを目指すものです。
仕事を始めて3か月でFIREを夢見ていたんですが、色々やっているうちにFIREした未来に希望が描けなかったので目指すことはやめたという話です。
FIREしようと思った入社3か月目
私は学生を卒業して新卒採用の就職活動を経て、ある会社に入社しました。学生の頃就職活動をやっていたころは、大学生で理系の研究室で研究をしていました。理系の研究室って、教育の一環として研究が行われているので徹夜で実験をしようが、土日に実験をやろうが、給料は一円も出ません。
そんな環境にいたので、就職活動で会社で働けば給料が出るので、研究室よりはましだろうと考えていました。結果的に、会社に入ったらお金をもらえるようにはなりましたが、研究室よりはましだろうという予想は当たっていたかもしれません。
そんな中、学生を卒業したあと働くための内定をもらうのに頭が一杯で、働いてそのあとどうするのかについて考えていなかったんだと思います。
そして、会社に入って3か月経って感じたことは、定年まで新卒入社した会社でずっと働き続けるのは嫌だなという感覚です。新卒だったからかもしれませんが、基本的に大きな会社で働くと自分の仕事は代替可能(他の人でもできるという意味です)だし、何より平日の時間をほとんど会社で働くことに費やして65歳近くまで過ごすのを想像すると、ちょっと苦しいなと感じました。
とはいえ、生活していくにはお金が必要なのですぐに会社を辞めようとは思いませんでした。ちなみに、入社した時点での貯金額は45771円でした。今思うとおいおいって感じで、これだけ手元のキャッシュが無いのによく生活してたなと思ってしまいます。
というわけで、すぐ会社を辞めるわけでもなく過ごしていると、FIREについて解説している記事を見つけました。FIREのコンセプトとしては、サラリーマンとして働いて入ってくる給料を最大限投資に回して、投資から得られる収益で生活できるレベルを目指すというものです。
サラリーマンとして入ってくる給料はある程度決まっているので、生活費や出費を削って投資に回す額を増やすというものです。これを見たときに、私はサラリーマンを続けて、投資の収益で生活できるようになれば、お金にも困らずに会社を辞めることができると思ったわけです。
簡単にFIREできれば話は早いんですが、問題なのはFIREするため資金がどのくらい必要かということです。
FIREするための資金を計算
早速、FIREするための資金を計算し始めました。株式投資をやると、その株を持っていることで得られる「配当」があります。株価に対する配当の割合を配当利回りと言いますが、会社によっては配当利回りが年5~7%くらいあるところもあります。普通に株式でもらえる配当は約20%税金でもっていかれるので、実質的な利回りは0.8掛けで年4~5.6%程度になります。
毎月の生活費として、ちょっと多めに見積もって月30万円かかると仮定すると、年間の生活費は30万円×12か月=360万円となります。臨時出費や社会保険料も加味して、年間の生活費が400万円だったとしましょう。400万円を年間得るためには、実質的な利回りが4~5%だとしていくらになるでしょうか。
計算すると、8000万円~1億円必要なことがわかります。
ざっと1億円必要だと考えると、ちょっと気が遠くなってきました。と言うのは、会社からの給料から税金や生活費を引いて残ったお金が投資に回せるお金なので、年間100万円貯めても1億円貯めるには100年かかる計算になるからです。
平均年500万貯めても20年かかる
FIREするのに1億円貯めようとすると、年500万円貯めても20年かかる計算になります。会社で働ける期間は、定年である程度決まっているので入社してから20~30年が相場でしょう。20~30年の間に1億円貯めようとすると、やはり年350~500万円貯めていく必要があります。
これは、よくよく考えるとサラリーマンで働きながら1億円貯めるのはかなり難しいということを意味しています。効率的にFIREを目指す場合は、自分の給料から残ったお金を投資に回して、投資で利益を上げることで、自分の金融資産を増やしていくようです。
20~30年サラリーマンを続けるのであれば、結局早めに仕事をやめることはできないじゃないかという感覚と、1億円貯めるのは結構難しいなと感じたわけです。ではどうしたらいいのかと考え、ある程度元手ができるまで時間がかかりましたが、株式投資をやって金融資産を増やそうと思い証券口座を開きました。
投資を始めようと思って株を買った直後にコロナショックが直撃
投資を始めようと思って、わざわざ証券会社に口座を開いたわけですが(株式投資は証券会社に口座を作らないと始めることができないんです)、タイトルを見て頂けたらわかるようにタイミングが最悪でした。
最初はどんな株を買ったらいいのかよくわからなかったので、とりあえず3~4銘柄買ってみたんです。ところが、買ってから2週間も経たないうちにコロナショックが襲ったんです。(今となってはとても面白い話ですが、当時はわけがわかりませんでした。) 買ったすべての銘柄が10%近く落ちていったんです。結果的に30%以上値下がりした銘柄もありました。
本当に、全然株式投資の知識が無かったので、損切りもできずにずるずる持って損し続ける一番やってはいけないパターンの負け方をしてしまいました。株式投資をする以上、値下がりするリスクは必ずあるので、それを最初に思い知らされた形になりました。
とはいえ、この時はまだFIREを夢見ていたので株式投資を続けました。今でも続けていますが、株式投資は損得は出ますけど、世の中にある会社に対して興味を持って調べることにつながるので、少額でもいいのでやるのは面白いんじゃないかと個人的には思っています。
1か月仕事をせずに過ごしてみて感じたこと
そんなこんなで、FIREを夢見て少しずつ資金を増やそうとしていましたが、あるきっかけで新卒入社した会社を辞めることにしました。たいていの場合は、次に転職する会社を決めてから退職することが多いと思いますが、私は特に決めずに退職したので、1か月くらい全く仕事をしなくていい時間が生まれました。
会社で定年までずっと働くのは嫌だと思っていましたが、いざ1か月仕事をしなくていい時間ができると、何をするわけでもなかったんですよ。お金があまりなかったのもありますが、お金がないことを考慮しても本を読むわけでもなく、遅くまで飲んで寝て、起きたら午後になっているみたいな生活だったわけです。
1か月仕事をしない期間を色々あって2回も経験したんですが、2回も経験したが故に少し思うところがありました。FIREして会社から縛られることから解放されて、金融資産から得られる収益で暮らせればいいと思っていましたが、疑似的に働かなくていい生活を体験すると自分が何をするわけでもなかったわけです。
これは私の感覚なので、他の方がどう感じるかはわかりませんが、仕事をしないでずっと生きていくのは面白くないと感じてしまったんです。あれだけ新卒入社した会社から解放されようとFIREを夢見ていたのに、不思議ですよね。
結局自分は何がしたかったのか
新卒入社した会社を辞めようと思ってFIREを夢見ていたのに、疑似的にFIREの生活をやってみると仕事をしないのは面白くないと感じるのは、一見すると矛盾しているように見えます。
結局自分は何がしたかったのかを考えてみると、自分がやりたいと思う仕事をやりたかったんだという結論に行きつきました。
FIREで仕事をしなくていい環境を手に入れたとしても、自分が面白いと思うことができていないと不満を感じてしまうんでしょうし、FIREしたあとどうやって生きていくかをちゃんと考えていなかったということになるんだと思います。
あとは、コロナショックでの株の暴落を目の当たりにして、FIREして金融資産が1億円あったとしても、仕事をやめてしまっていたら、1億円が減ることの恐怖は計り知れないものがあるだろうと感じたのも事実です。株価の暴落はいつ起こるかわかりませんが、10年あれば必ず起こるものなので、それにおびえながら生活していくのもかなり苦しいように感じました。
結果的に、2つの理由から今はFIREを夢見ることはやめて、自分が面白いと思うことをやっていくのが一番いいんじゃないかという結論に至っています。
まとめ
今回の記事では、私がFIREを目指していた時の話ついて書きました。
FIREを実現しても、結局自分が何をやるかが決まっていないことが問題だったのと、金融資産を1億円持っていたとしても市場の暴落には抗えなくて、お金が減っていく恐怖におびえながら生活していくんは苦しいと感じたのが、ここ数年での気づきです。
もしFIREを目指している方がいらしたら、一個人の意見ですが参考にしていただけると嬉しいです。
おわりに
長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。記事の中でよくわからない点がありましたら、コメント欄かお問いあわせフォームからご連絡いただければお返事できるようにいたします。それでは、今回はここまでです。Twitterもやっているので、面白かったらフォローお願いします。それでは、次回の記事でお会いしましょう。
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