【初心者向け】半導体デバイスの作り方を簡単に解説

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みなさんこんにちは。この記事を書いている東急三崎口です。

この記事は、半導体について詳しくない方向けに半導体デバイスの作り方を簡単に解説していきます。
筆者のプロフィールはこちらです。

【プロフィール】
名前:東急三崎口
経歴:学生の頃から半導体の研究を始め、半導体メーカーで約3年勤務。ロジック半導体・メモリ半導体が専門
私の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

【この記事を読んでわかること】
半導体デバイスの作り方がわかるようになる

半導体デバイスと言われて思い浮かべるものといえば、何でしょうか。
例えば、パソコンやスマートフォンの内部に入っているCPUや、パソコンにつなげて使うフラッシュメモリは半導体デバイスです。

外側からは見えないですが、家電製品の中やリモコンにも半導体デバイスが入っています。

半導体不足と言われて、新車を買おうとしても納期が長くなったりしていて、人々の生活に影響が出ています。
現代では実際の生活に影響が出てくるくらい、半導体は人間の生活に直結するものとなっています。
生活に直結していても、実際に半導体デバイスをどう作っているかはわからないものです。

そこで、この記事では半導体デバイスの作り方について簡単に解説していきます。

目次

半導体デバイスの作り方

半導体デバイスの大まかな作り方はこんな流れになります。

【半導体デバイスの作り方】
「洗浄」→「加工」→「検査」を繰り返す

半導体デバイスは、最初はシリコンウエハと呼ばれるシリコンから作られた円板(直径30cmくらい)から作られます。

シリコンウエハを洗浄し、加工を行って、加工がちゃんとできているか確認するために検査します。

こう書くと簡単に見えますが、「加工」の種類がとてもたくさんあり、半導体デバイスを作れるような加工を選ぶことが大切なんです。これは、半導体デバイスメーカーのノウハウとなっています。

工程の種類

半導体デバイス作るためには、「加工」の選び方が大切です。加工を行う工程に名前がついていて、大まかに分けても7つあります。

【半導体デバイスの工程】
・洗浄
・イオン注入
・熱処理
・成膜
・フォトリソグラフィー
・エッチング
・CMP

1つ1つの工程に重要な役割があるので、それぞれ解説していきます。

洗浄

洗浄工程は、名前のとおりシリコンウエハを洗う工程です。

シリコンウエハを薬液につけて、洗浄することが多いです。イメージとしてはこんな感じになります。

洗浄に使う薬液は、様々な種類があります。
半導体デバイスを作る時に使う特殊な薬液として、フッ化水素酸というものがあります。半導体屋さんは略してフッ酸と呼ぶことが多いです。

半導体の洗浄工程では、危険な薬液が使われていることも多いですが、人が直接触らないで済むようになっています。

イオン注入

イオン注入は、シリコンウエハの中にイオンを打ち込む工程です。

特殊なガスに高い電圧をかけて、原子をイオン化します。イオン化した原子を図の中ではイオンと書いています。
このイオンをシリコンウエハに打ち込みます。

シリコンウエハにイオンを打ち込むと、打ち込んだイオンの種類によってシリコンの特性が変わります。
実際に半導体デバイスを作る時には、何度もイオン注入を繰り返していきます。

熱処理

熱処理は、文字通りシリコンウエハに熱をかける処理です。シリコンウエハを1枚1枚処理する場合と、複数枚まとめて処理する場合があります。複数枚まとめて処理する場合を図にするとこんな感じになります。

ヒーターを使ってシリコンウエハを必要な温度まで加熱します。
加熱する温度は工程によりけりですが、1000℃を超える温度を使うこともあります。
1000℃を超える温度は普段経験することは無いですが、半導体デバイスを作る場合はよく使われます。

成膜

成膜工程は、シリコンウエハの上に膜を付ける工程です。
付ける膜の種類は、金属・シリコン・絶縁膜など色々な種類があります。シリコンウエハに膜をつけるとこんな形になります。

成膜している膜を図の中では緑色にしています。(表面だけだとわかりにくいので、外観・表面・断面の形状を並べています。)
シリコンウエハ上に膜を付けると、表面には均一に膜がつきます。

フォトリソグラフィー

フォトリソグラフィーは、半導体独特の工程です。フォトリソグラフィーは、まずレジストと呼ばれる光に反応する樹脂をコーティングします。そして、光を当てたい部分だけを選んで光を当てます(露光と言います)。最後に、レジストを現像して、光が当たったところのレジストを取り除くことで作りたいパターンをウエハ上に作ります。

イメージとしてはこんな形です。

図の中の例は、シリコンウエハの上に×を露光したときのイメージです。露光するときに×印を書きたい部分に光を当て、現像してやると光を当てた部分のレジストが無くなってレジストの下の膜が見えるようになります。

半導体デバイスを作るときにはとても細いパターンを書く必要があるので、パターンがが細くなればなるほど当てる光を細くする必要があります。

エッチング

エッチングは、シリコンウエハの上につけた膜などを削る工程です。削るといっても、人の手で削るのではなく装置の中でガスやプラズマなどを使って削っていきます。

フォトリソグラフィーを行って、パターンを書いたあとに行われることが多い工程です。イメージとしてはこんな感じです。

フォトリソグラフィーで書いたパターン越しにエッチングを行うことで、×印のパターンをシリコンウエハに転写することができます。
エッチングにもいくつか種類がありますが、基本的にフォトリソグラフィーとセットで、レジスト上に書いたパターンをその下にある膜に転写するために使われます。

CMP

CMPは、Chemical Mechanical Polishingの略で日本語だと化学機械研磨と呼ばれる工程です。
使う目的は、膜を付けたシリコンウエハの表面を平坦にするためです。

イメージとしてはこんな感じです。

エッチング工程で穴を掘った部分に膜を埋め込もうとした時のイメージです。
まず、ウエハ全体に膜を付けます。(図の中では、黄色にしています。)
そのあと、ウエハ全体を削っていきます。そうすると、へこんでいる部分には膜が残りへこんでいない部分には膜が残りません。

このように、CMP工程はある部分に膜を埋め込みたい時によく使われます。

さまざまな工程を組み合わせる

【必要な工程数】
数百から数千工程を積み重ねる

半導体デバイスを作る時には、ここまでで紹介した工程をいくつも組み合わせてウエハを加工していきます。
加工するときの工程の組み合わせは無数にあります。
いくつも選べる工程を上手く組み合わせていって、最終的な製品を作れるようなプロセスを作り上げていきます。

半導体デバイスメーカーは、シリコンウエハを加工するための工程の並べ方や、工程の処理の仕方をどうしたらいいのかを常に研究しています。
工程の数が多くなればなるほど、作るのが難しくなります。

実際に製品を作るときの工程の数は、数百から数千工程にのぼると言われています。
気が遠くなるような数の工程を重ねて、半導体デバイスは作られているんです。

半導体デバイスは作るのに時間がかかる

半導体デバイスを作る時には、気が遠くなるくらい多くの工程を経て製品を作っていくわけです。
そうすると、スタートとなるシリコンウエハから製品として仕上がるまでかなりの時間がかかります。

工場がフル稼働しているとそれ以上製品を増やすためには、工場を増やすしかありません。しかし、半導体工場を建てるには土地がいりますし建物を建てるだけでも年単位で時間がかかります。

【半導体不足の原因】
半導体デバイスを作るには非常に多くの工程が必要なので、作るのに時間がかかるから

つまり、工場がフル稼働でも賄いきれない需要があると、半導体が不足することになってしまうんです。
これが、半導体不足になる簡単な理由です。

まとめ

この記事では、半導体デバイスの作り方を簡単に解説しました。
本当に大まかに説明したので、もっと詳しく知りたい方は各工程について調べてみてください。

半導体業界に興味がある方や、半導体業界に転職したい方はこちらの記事も読んでみてください。

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今後も半導体について、解説していきたいと思っているのでよろしくお願いします。

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