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半導体で一番メジャーな材料シリコン~純度は99.999999999%?~

みなさんこんにちは。東急三崎口です。今回は、半導体関連の記事です。半導体関連の記事として、前回は半導体の材料で何があるのか?について解説する記事を書きました。今回は、半導体で一番メジャーな材料のシリコンについて解説していきます。

シリコンと言っても一般的には色々なものを指す

一言でシリコンと言っても、いろいろなものを指します。一般的にシリコンと言った場合、半導体向けのシリコンではなくシリコンゴムの方をイメージされる方が多いのではないでしょうか。シリコンゴムは、シリコンが使われていますが樹脂なので半導体向けのシリコンとはちょっと毛色が違います。古いお風呂とかでは、バスタブと壁の間を埋めるコーキング材なんかに使われていることがあります。これ以外にも、たくさんの場所で使われています。それでは、半導体向けのシリコンとはどのようなものなんでしょうか。

半導体向けのシリコンは、シリコンの原子だけで作られています。シリコン原子だけで作られているので、原子のシリコン(元素記号でSiと書きます。)同士が結合しています。シリコンの原子だけで作られていて、シリコン原子同士が結合していると、シリコンだけで作られた石みたいな見た目になります。純粋なシリコン(日本語だとケイ素と言いますが、シリコンと呼ばれることの方が多いです。)についてwikipediaにも詳しいことが色々書いてありますが、半導体の知識が無いと読めないように思いました。半導体で電子回路を作るためには、シリコンだけで作られた石みたいなものを、加工して板状の円板にする必要があるんですが、半導体屋さんでなければ、なぜそんなことをする必要があるのか?と思うかもしれません。実際に、半導体の板の上に電子回路を形成しようとするとシリコンだけで作られていて円板状の板にすることが非常に重要になってきます。

半導体向けシリコンにも3つの種類がある

半導体向けのシリコンは、シリコンだけで作られています。そんな、半導体向けのシリコンにも3つの種類があるんです。3つとは、「単結晶シリコン」「多結晶シリコン」「アモルファスシリコン」です。それぞれについて紹介していきます。

単結晶シリコン

まず、単結晶シリコンとは電子部品用のシリコンに使われているものです。3つの中では一番高価です。使われているのは、ほとんどデバイスを作る向けの材料です。ここで、単結晶という言葉ができてきます。単結晶の反対は多結晶です。単結晶とはどんな状態かというと、結晶が1つしかないということです。例えば、氷を冷凍庫で冷やして凍らせたとします。水が凍って固体になるときに、ただ冷やすだけでは氷の結晶の核(氷の結晶の種みたいなものです。)がたくさんできて、結晶の核を中心に氷の結晶が成長し始めます。そうすると、凍らせた氷はいくつか結晶を持った「多結晶」になります。普通に作ると多結晶になります。単結晶は、作り方に工夫をすることで結晶を作るときの種を1つだけにして、できる結晶が1つだけの結晶からできたものになっています。単結晶は、液体を工夫せずに固体にすると多結晶になるので、単結晶を作るためには工夫をして作らなければいけません。その分、単結晶を作るためには手間と工夫が必要なのでお金がかかります。

多結晶シリコン

多結晶シリコンは、単結晶のところで説明したように、結晶が複数ある多結晶の状態で作られたシリコンです。多結晶なので、シリコンには結晶が複数含まれています。多結晶シリコンを見ると、シリコンの結晶同士の切れ目である、線がたくさん入っています。多結晶シリコンが使われているところといえば太陽電池(ソーラーパネル)です。太陽電池にも、単結晶のものと多結晶のものがありますが、多結晶シリコンで作られた太陽電池は、表面がキラキラしていて、シリコンの結晶の境目になっている線が見えます。多結晶シリコンは単結晶シリコンよりも、安価に作ることができるので単位面積当たりの値段であれば、多結晶シリコンの方が単結晶シリコンよりパネルの値段が安くなります。

アモルファスシリコン

最後に紹介するのは、アモルファスシリコンです。アモルファスシリコンは単結晶シリコンや多結晶シリコンと違って板になっているわけではありません。アモルファスというのは、固体と液体の中間のような状態で(厳密にいうと原子の結合状態で決まっていますが、長くなるのでざっくり固体と液体の中間のような状態だと思っていただければOKです。)ガラスやフレキシブルパネルの上に薄い膜として作られることが多いです。使われているところといえば、液晶パネルや太陽電池などがあります。薄い膜(半導体では、薄い膜を薄膜(はくまく)とよく言います。)として付けることができるので、がっちりした板ではなく必要な部分に薄膜としてつけることが多いです。

単結晶シリコンの純度は99.999999999%

半導体向けのシリコンの中でも、単結晶シリコンは他のシリコンと違ってとてもシリコンの純粋さがとても高いです。純粋さというのは、シリコンの中にシリコン以外のもの(不純物)がどのくらい少ないかということを意味しています。この純粋さというのを純度といいます。純度はパーセント(%)で表すことが多く、純度99%というと、シリコン原子100個当たりに1個くらいシリコン原子じゃないもの(不純物)が入っていますという意味になります。シリコン原子100個に1個くらい不純物が入っていても問題なさそうじゃないかと思うかもしれません。しかし、半導体デバイスを作るうえでは大問題になります。なぜかというと、半導体デバイスを作るときには、もともとのシリコンがほぼ不純物が含まれていないという前提で、デバイスを作るためにわざと不純物をシリコンの中に打ち込みます。この時、わざと打ち込む不純物の量はシリコンに対して0.001%くらいの場合もあります。そうすると、もともとのシリコンの中にわざと打ち込んでいない不純物が1%も存在すると、わざと打ち込んだ0.001%の不純物の意味がなくなってしまうんです。半導体をやっていない方からすると、感覚がつかめないかもしれませんが、半導体デバイスを作るうえでは、材料となるシリコンの純度は非常に高くないといけないということがわかっていただければOKです。今後、半導体デバイスを作るうえで不純物がいかに重要かということについては記事にしていきたいと思います。

単結晶シリコンの製造は日本がとても強い分野

単結晶シリコンについて紹介した部分で、単結晶を作るには手間と工夫が必要だと書きました。半導体向けのシリコンは、直径300mm(30cm)で厚さが1mmくらいの円板になっています。これをウエハと呼ぶんですが、このウエハの世界のシェアは日本メーカーが非常に高いんです。

世界で一番高いシェアを誇っているのは、信越化学工業という会社で、シェアは約30%です。信越化学工業は、シリコンウエハだけではなくシリコーン樹脂や塩化ビニルなどの樹脂なども作っている化学メーカーです。非常に利益率の高い企業としても知られています。信越化学工業の一部門で作っているシリコンウエハが世界シェアで30%を誇っているのはすごいことだと思いませんか。

世界で二番目に高いシェアを持っているのはSUMCOという会社です。この会社も日本企業で、シリコンウエハ専業の会社です。世界シェアは約20%です。

このように、日本のメーカーでシリコンウエハの世界シェアの半分以上を持っています。半導体デバイスを作っているメーカーはシリコンウエハ無くして製品を作ることはできないので、半導体を作るうえで基礎の基礎を支えている会社です。半導体デバイスメーカーは日本で強い会社はほとんど残っていないですが、シリコンウエハのメーカーは世界で高い競争力を持っています。

まとめ

今回は、半導体で一番メジャーな材料のシリコンについて解説しました。長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。記事の中でよくわからない点や、内容についてご指摘がありましたら、コメント欄かお問いあわせからご連絡いただければお返事できるようにいたします。次回の記事では未定です。それでは、今回はここまでです。次回の記事でお会いしましょう。

半導体

Posted by tokyu351