2024/7/12の半導体関連ニュース5選

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みなさんこんにちは、このブログを書いている東急三崎口です。

半導体関連を中心に、私が気になった当日のニュースを5本程度紹介していきます。

目次

2024/7/12のニュース記事5選

2024/7/12のニュースで私が選んだのは、この5本です。

Memory Manufacturers Expect An Upward Trend in 2025
Trendforce 2024/7/12配信

Samsung Develops Custom HBM with Tech Giants, with Commercialization Expected in HBM4
Trendforce 2024/7/12配信

日本の20倍もの学生が毎年卒業する中国の大学教育
EE Times 2024/7/12配信

生成AIでデータセンターの消費電力急増、「超大規模モデル」稼働に耐えられるか
日経XTech(有料会員限定記事) 2024/7/12配信

米半導体装置、禁輸下でも中国比率4割 非先端品が増加
日本経済新聞(会員限定記事) 2024/7/12配信

1:Memory Manufacturers Expect An Upward Trend in 2025

1本目は、Trendforceのメモリに関する記事です。

DRAM・NANDに関する今後のトレンドを予測する内容になっています。

DRAMはHBMの需要により、2025年も価格上昇が続くだろうという趣旨でした。一方、NANDは生成AIによる需要の恩恵を受けているのはエンタープライズSSDのみで、他の汎用用途の需要はそれほど回復していないという内容でした。

好調なDRAMと比較してNANDの需要はeSSDに偏っていて、全体としてはそれほど需要が回復していないなか、供給が増えているので2024年下半期からの価格下落の可能性について言及されています。

NANDは生成AIの特需の恩恵を受けられるのが一部にとどまっているので、DRAMと比べると軟調に見えてしまいます。Windows10のPC買い替え需要で、もう少し汎用のNANDの需要が増えれば話は変わるかもしれませんが、しばらくは価格が上がりきらない状態が続きそうです。

Memory Manufacturers Expect An Upward Trend in 2025
Trendforce 2024/7/12配信

2:Samsung Develops Custom HBM with Tech Giants, with Commercialization Expected in HBM4

2本目もTrendforceの記事で、SamsungがAMDやApple向けに専用設計のHBMを計画しているという内容です。

Samsungは、HBM3eでNVIDIA向けのHBMの認証を取得しようとしていることが報道されています。そんな中、次世代品のHBM4に関して、AMDやApple向けに専用設計を構想しているのは驚きでした。

記事によると、HBM4では積層数は未定ですが1スタックで48GBの容量が計画されているようです。

HBMを専用設計にするメリットは、高性能化・低消費電力化・面積縮小が図れることです。また、HBMをインターポーザ―レスでSoCに直接接合することができれば、消費電力を減らし、面積を縮小ができます。

この話がどこまで進んでいるのかわかりませんが、HBMがファブレスメーカーの要望に合わせた専用設計になると、汎用品のメモリから、専用設計の半導体に近づいていくと思われます。

HBM4に関しては、今後どう進むのかが楽しみです。

Samsung Develops Custom HBM with Tech Giants, with Commercialization Expected in HBM4
Trendforce 2024/7/12配信

3:日本の20倍もの学生が毎年卒業する中国の大学教育

3本目は、EE Timesの記事で福田昭さんのECTCの参加レポートです。

中国では集積回路およびその関連学部の卒業者は2023年で約23万人とのことで、人口規模の違いを思い知らされます。

自国の産業を発展させるためには、優秀な学生を集める必要があるので、中国は非常に有利な立ち位置にあるといえます。

その産業に携わる人の数の分母が増えれは、必然的に優秀な人材が入ってくるので、強みなんでしょうね。

日本の20倍もの学生が毎年卒業する中国の大学教育
EE Times 2024/7/12配信

4:生成AIでデータセンターの消費電力急増、「超大規模モデル」稼働に耐えられるか

4本目は、日経XTechのデータセンタの消費電力に関する記事です。

生成AI需要により、データセンタの需要が高まっていますが、データセンタでは高性能なGPUが使われていて、GPUの冷却が喫緊の課題となっています。

GPU自体が消費する電力も相当量ですが、発熱するGPUを冷却するためにも電力を必要とします。

かつ、データセンタは24時間365日稼働するので、半導体工場の電力供給に似たところがあります。

従来は、国全体で見たときにデータセンタ建設や半導体工場の建設に関して電力供給が律速することはありませんでしたが、今後は電力律速になる可能性が記事中で示唆されています。

今後も、データセンタの需要は増えると考えられ、電力需要も増えると考えられます。再生可能エネルギーを増やすことが求められている中、安定した電力供給を行うという課題は今後も大きくなっていくでしょう。

生成AIでデータセンターの消費電力急増、「超大規模モデル」稼働に耐えられるか
日経XTech(有料会員限定記事) 2024/7/12配信

5:米半導体装置、禁輸下でも中国比率4割 非先端品が増加

5本目は、日経新聞のアメリカの半導体装置の輸出先の中国比率が高まっているという内容の記事です。

中国への半導体装置は、規制が掛かっていますが、あくまでも先端品と指定されている領域のみです。

非先端品の装置は、中国にも輸出することができます。アメリカも、CHIP法による補助金を出して半導体工場を誘致していますが、中国国内にも多くの半導体工場がありますし、今後も建設されていくと考えられます。

半導体装置メーカーから見れば、中国の需要に対して装置を売ることで売上を増やせるのであれば、規制に抵触しない範囲で売るのは当然のことです。

アメリカが中国に対して、先端品と指定する半導体装置や半導体チップの輸出を規制しても、中国は自国で生産しようとするでしょうから、どこまで時間を稼げるのか?というのが実際のところではないでしょうか。

米半導体装置、禁輸下でも中国比率4割 非先端品が増加
日本経済新聞(会員限定記事) 2024/7/12配信

まとめ

今回は、2024/7/12の記事で私が選んだ半導体ニュース5選を紹介しました。

連載の10本目でした。コメント・ご意見等あればお気軽にどうぞ。基本的に平日の夜に更新していく予定です。

このブログでは、半導体に関する記事を他にも書いています。半導体メモリ業界が中心ですが、興味がある記事があれば読んでみてください。

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この記事はここまでです。最後まで読んでくださってありがとうございました。

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