みなさんこんにちは、このブログを書いている東急三崎口です。
半導体関連を中心に、私が気になった当日のニュースを5本程度紹介していきます。
2024/7/24のニュース記事5選
2024/7/24のニュースで私が選んだのは、この5本です。
次世代半導体、国内量産へ法整備 ラピダス支援で岸田首相表明
共同通信 2024/7/24配信
いよいよ上場「キオクシア」が直面する2つの難題
東洋経済オンライン(有料会員限定) 2024/7/24配信
エヌビディア、サムスンのHBM3チップ承認 中国向けで=関係筋
Reuters 2024/7/24配信
過熱するAIデータセンター競争、シャープ堺工場の跡地争奪戦に「心配」の声
日経XTech(有料会員限定) 2024/7/24配信
2.5D/3D ICでのESDの複雑さを増加させる内部I/Oインタフェース
マイナビニュース 2024/7/24配信
1:次世代半導体、国内量産へ法整備 ラピダス支援で岸田首相表明
1本目は、共同通信発のラピダス支援に法整備を検討中という記事です。
ラピダスへの支援については、約5兆円が必要だと言われており、巨額の資金調達が必要になります。債務に対して政府保証をすることで資金調達を容易にする狙いがあります。
他社も似たような内容を報道しています。
次世代半導体、国内量産へ法整備 ラピダス支援で岸田首相表明
時事通信 2024/7/24配信
ラピダス支援、岸田首相「早期に法案提出」 半導体量産
日本経済新聞(会員限定記事) 2024/7/24配信
次世代半導体、国内量産へ法整備 ラピダス支援で岸田首相表明
共同通信 2024/7/24配信
一般的に、売上が立っておらず工場建設中の会社に対して、数兆円の融資を行うのは困難です。半導体は先行投資がかさむうえに、2nmから参入するラピダスは、工場建設とプロセス立ち上げを並行して行う必要があります。
ラピダスを成功させるためには、融資に対して政府保証を行うのは妥当ですし、他に選択肢が無いともいえると私は考えています。
2:いよいよ上場「キオクシア」が直面する2つの難題
2本目は、東洋経済オンライン初のキオクシアが抱える課題に関する記事です。
まずはIPO、そしてWDとの統合は避けられないのではないか、という趣旨です。
今後どうするにしても、キオクシアは株主構成が複雑なので、IPOを通して矛盾した利害関係を持つ株主構成を整理していくことが必要になるでしょう。
いよいよ上場「キオクシア」が直面する2つの難題
東洋経済オンライン(有料会員限定) 2024/7/24配信
3:エヌビディア、サムスンのHBM3チップ承認 中国向けで=関係筋
3本目は、ロイター通信発のSamsungがHBM3でNIVIDIAの承認を受けたという記事です。
ロイターの記事では、HBM3の承認を受けたが、HBM3Eについてはまだであるという内容でした。
しかし、ロイターの内容を引用した中央日報のタイトルは「HBM3Eテストまだ通過できず」となっています。
「サムスン電子、エヌビディアのHBM3Eテストまだ通過できず」
中央日報 2024/7/24配信
HBM3は承認を受けたものの、HBM3Eは通過できていないという内容はたしかにロイターの記事にも書いてありましたが、書き手によってタイトルの組み方は変わるんだなということを実感させられます。
NVIDIAに対するSamsungのHBM3Eの認証の話は何度も出てきていますが、結局のところまだうまくいっていないようです。
Samsungといえども、HBM3Eに関しては苦戦しているのがうかがえます。
エヌビディア、サムスンのHBM3チップ承認 中国向けで=関係筋
Reuters 2024/7/24配信
4:過熱するAIデータセンター競争、シャープ堺工場の跡地争奪戦に「心配」の声
4本目は、日経XTech発のシャープ堺跡のデータセンタに関する記事です。
KDDIとソフトバンクが交渉していることは既報です。
元々半導体工場だった場所をデータセンタに使うのは、非常に使い勝手は良さそうだと感じます。受電容量も大きいですし、24時間365日稼働し続ける特性も似ています。
1つ気になるのは、クリーンルームとしての設備を使い続けるのかどうかということです。建屋はそのままで、中を改装するのか、そのまま使うのかによって変わります。
データセンタとしては、空調設備や冷却水の設備は重宝されると思いますが、それ以外はあまり使う余地が無いかもしれないです。
今後どうなるのか楽しみです。
過熱するAIデータセンター競争、シャープ堺工場の跡地争奪戦に「心配」の声
日経XTech(有料会員限定) 2024/7/24配信
5:2.5D/3D ICでのESDの複雑さを増加させる内部I/Oインタフェース
5本目は、マイナビニュースからでimecのESDに関する記事です。
ESD対策は、半導体チップが微細化するにつれて難しくなっているようです。
ちょっとした静電気が生じるだけで、デバイスが破壊されてしまうリスクがあるので、微細かつ高密度な集積が求められる半導体チップでは非常に重要な問題です。
せっかく、良品チップを使って高密度実装が出来たチップがあったとしても、静電気一発でデバイスが破壊されてしまうので対策ができていないと歩留まりにも影響が出るでしょう。
ESD対策には詳しくないですが、世界の中でも先端を行くimecの記事は面白かったです。
2.5D/3D ICでのESDの複雑さを増加させる内部I/Oインタフェース
マイナビニュース 2024/7/24配信
まとめ
今回は、2024/7/24の記事で私が選んだ半導体ニュース5選を紹介しました。
今日のトップニュースは、ラピダスへの政府保証の記事です。
東洋経済のキオクシアの課題についての記事も、非常に興味深かったです。(有料会員限定記事なので、内容にはほとんど触れていませんが、是非読んでみてください。)
コメント・ご意見等あればお気軽にどうぞ。
このブログでは、半導体に関する記事を他にも書いています。半導体メモリ業界が中心ですが、興味がある記事があれば読んでみてください。
この記事はここまでです。最後まで読んでくださってありがとうございました。
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