みなさんこんにちは、このブログを書いている東急三崎口です。
半導体関連を中心に、私が気になった当日のニュースを5本程度紹介していきます。
2024/7/25のニュース記事5選
2024/7/25のニュースで私が選んだのは、この5本です。
SKハイニックス、時価総額1.5兆円近く失う-決算堅調もAI株安
Bloomberg 2024/7/25配信
A New Round of Technological Innovation in Memory Market on the Road
Trendforce 2024/7/25配信
中国企業によるTSMCへの注文が増加、米国の対中輸出規制強化を警戒した駆け込みか? 台湾メディア報道
マイナビニュース 2024/7/25配信
過去最大数の参加者を集めたECTC 2024
EE Times 2024/7/25配信
成長事業の新たな収益源に、東海カーボン「多結晶SiCウエハー」で攻める
ニュースイッチ 2024/7/25配信
1:SKハイニックス、時価総額1.5兆円近く失う-決算堅調もAI株安
1本目は、BloombergからのSK Hynixの決算についての記事です。
SK Hynixの決算発表日は7/25で、内容自体は堅調(私は絶好調だと思いましたが)でしたが、株価は落ちたという内容です。
SK HynixはHBMで先行しているので、生成AIによるGPUの需要の恩恵を一番受けている会社です。
細かい決算については、こちらの記事で書いているので興味があれば読んでみてください。
SKハイニックス、時価総額1.5兆円近く失う-決算堅調もAI株安
Bloomberg 2024/7/25配信
2:A New Round of Technological Innovation in Memory Market on the Road
2本目は、Trendforce発の生成AI需要におけるメモリ(特にDRAM)の次の技術についての記事です。
4FのDRAM・HBM4・3D パッケージ化の3つが特に取り上げられています。
DRAMは微細化が進んで、単純なメモリセルの縮小ではなかなか性能が上がらないフェーズに入っています。
各社、何らかの新技術を適用していくことになると思われますが、DRAMというメモリの仕組みから考えて、なかなか苦しい状況にあるのは確かでしょう。
A New Round of Technological Innovation in Memory Market on the Road
Trendforce 2024/7/25配信
3:中国企業によるTSMCへの注文が増加、米国の対中輸出規制強化を警戒した駆け込みか? 台湾メディア報道
3本目は、マイナビニュース発の中国企業によるTSMCへの注文が増加しているという内容の記事です。
アメリカが中国への規制を強める観測がある中、中国の企業からすれば「買えるときに買っておこう」という考え方から駆け込み需要が増えていても全く不思議ではありません。
アメリカ大統領選の結果によっては、半導体デバイスや半導体製造装置を中国に禁輸するような措置が取られても、不思議ではない状況を考えると、駆け込みであったとしても買えるうちに買っておくのは自然な感覚だと思います。
先日のTSMCの決算発表を見ても、北米向けがトップでしたが、2番目は中国向けだったのが印象的でした。
中国企業によるTSMCへの注文が増加、米国の対中輸出規制強化を警戒した駆け込みか? 台湾メディア報道
マイナビニュース 2024/7/25配信
4:過去最大数の参加者を集めたECTC 2024
4本目は、EE Timesからで福田昭さんのECTCのルポ記事です。
記事の中で書かれていますが、日本酒である久保田の純米大吟醸が景品に使われているのは、ちょっと面白かったです。
日本酒は海外でも人気なんだなぁと、半導体には全く関係ない部分で感心させられました。
過去最大数の参加者を集めたECTC 2024
EE Times 2024/7/25配信
5:成長事業の新たな収益源に、東海カーボン「多結晶SiCウエハー」で攻める
5本目は、ニュースイッチ発の多結晶SiCと単結晶SiCを貼り合わせたウエハについての記事です。
正直、この記事は謎が多かったです。趣旨としては、パワー半導体向けのSiC基板に対して、基材を多結晶SiC、回路形成領域を単結晶SiCにして、コストダウンを図るという内容です。
たしかに、多結晶SiCを基材に使うことができれば、価格は下がると思います。
ただ、パワー半導体向けなので、基板側に電流を流すことを考えると、多結晶SiCで果たして所望の性能を満たせるデバイスが作れるんだろうか?という感覚になりました。
例えばの話ですが、多結晶Siを基材にして回路部分だけ単結晶Siを用いて貼り合わせるようなウエハを作ったとして、パワー半導体向けに使えるのか?と考えると厳しいような気がします。
パワー半導体は名前の通り、高電圧・大電流を扱うデバイスなので、耐圧やオン時の抵抗の要求はシビアです。
多結晶体を用いると一般的にリーク電流は増えますし、結晶粒界への不純物の偏析なども起こるので、扱いにくくなる気しかしません。
SiCであれば、多少性能が落ちてもウエハの価格を下げることにインセンティブがあるのかもしれませんが、何を求めている開発なのかが私には読めませんでした。
詳しいことをご存じの方は、こっそり教えていただけると幸いです。
成長事業の新たな収益源に、東海カーボン「多結晶SiCウエハー」で攻める
ニュースイッチ 2024/7/25配信
まとめ
今回は、2024/7/25の記事で私が選んだ半導体ニュース5選を紹介しました。
今日のトップニュースは、SK Hynixの決算です。
コメント・ご意見等あればお気軽にどうぞ。
このブログでは、半導体に関する記事を他にも書いています。半導体メモリ業界が中心ですが、興味がある記事があれば読んでみてください。
この記事はここまでです。最後まで読んでくださってありがとうございました。
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