2024/7/10の半導体関連ニュース5選

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みなさんこんにちは、このブログを書いている東急三崎口です。

半導体関連を中心に、私が気になった当日のニュースを5本程度紹介していきます。

目次

2024/7/10のニュース記事5選

2024/7/10のニュースで私が選んだのは、この5本です。

Samsung’s Labor Union Intends to Launch Indefinite Strike
Trendforce 2024/7/10配信

Samsung Officially Secures Its First 2nm Order, Making AI Chips for Preferred Networks
Trendforce 2024/7/10配信

米商務省、半導体開発を追加支援 CHIPS法で2500億円
日本経済新聞 2024/7/10配信

半導体再興のアキレス腱、再エネ不足に懸念の声
日経XTech 2024/7/10配信

半導体製造装置でも躍進する中国 日本はシェア低下を止められるのか
EE Times 2024/7/10配信

1:Samsung’s Labor Union Intends to Launch Indefinite Strike

1本目は Trendfocer発のSamsungがストライキを無限延期するというニュースです。 ストライキの話は前々から言われていました。

会社側の譲歩が見られないということで、3日間の予定を無期限にするというのを発表したようです。これで会社側が譲歩するとは思ってなかったですけれども、3日間程度のストであれば会社が譲歩しないので生産に影響が出るまでやってやろうという考え方だと思います。

日本の会社だとあんまりないので、これがどうなるのかはキーポイントになるんだと思います。あとはサムスンがストに成功した場合、他社にも波及する可能性があるので、どうなるかを他社の労組も様子見している段階でしょう。

Samsungとしてはストライキで譲歩したという印象を与えたくないんだと思います。労組の無期限ストを完全に無視するわけでにもいかないでしょうから、どこで妥結するのかが今後の落としどころでしょう。

 Samsung’s Labor Union Intends to Launch Indefinite Strike
Trendforce 2024/7/10配信

2:Samsung Officially Secures Its First 2nm Order, Making AI Chips for Preferred Networks

2本目もTrendforce発で、Preferred Networks社から2nmプロセスで専用チップを受注したという内容です。

ファブレス企業が2nmプロセスで委託先を選ぼうとすると、 TSMC・Samsung・Intelの3社しかない状態です.

TSMCを選ばなかった理由を考えてみると、先端品は Apple社が握っている状況で、そこに対してやっぱり日本のスタートアップ企業が食い込んでいくのは難しかったのではないかと考えています。

そうすると、 SamsungとIntelの二択になりますが、Samsungを選んだ理由はIntelはプロセス立ち上げが、うまくいっていなかったのは一つ背景にあるのではないかと思います。

それを考えた上で、Samsungはスタートアップ企業の住宅をやる方向性で動いてるので、スタートアップ企業の中で AI 向けのデファクトスタンダードになるような会社が出てきた時には、自社のこのポジショニングを上げていきたいというようなSamsungの意図が感じられます。

かつ、自社で専用チップを設計したいという Preferred Networks社の狙いが合致したような形でこういうような発表になってると思われます。Preferred Networks社は日本の会社ですし、今後非常に期待が持てます。

Samsung Officially Secures Its First 2nm Order, Making AI Chips for Preferred Networks
Trendforce 2024/7/10配信

3:米商務省、半導体開発を追加支援 CHIPS法で2500億円

3本目は、日経新聞の米商務省がChips法に基づいて新規で補助金を出すという記事です。

各国が補助金を出している状況で、アメリカが新規の補助金を出した形になってます。各社、補助金をもらえるのに越したことはないんで、条件が合えば応募しておくのではないかと思われます。

IntelはもちろんTSMCもアリゾナに工場を建てているので、自社が取れる 補助金を取りに行くのではないでしょうか。 詳しいところは見えないですけど、そんな形で見てます。

米商務省、半導体開発を追加支援 CHIPS法で2500億円
日本経済新聞 2024/7/10配信

4:半導体再興のアキレス腱、再エネ不足に懸念の声

4本目は、日経XTechから出てるいる半導体工場に絡んだ再生可能エネルギー話です。

半導体工場を建てると、必ず電力需要が発生します。 半導体工場の場合は24時間365日稼働し続けるので瞬低も許されませんし、安定した電力供給が必要になるのが特徴です。

記事中では、日本のメモリメーカーであるキオクシアについても触れられていました。Appleなどの顧客企業は、再生可能エネルギーの利用率を上げることを今後求めるのは明らかなので、安定した電力供給が必要な半導体工場でも再生エネルギーを使った電力を使うことが、今後さらに求められていくんだと思います。

半導体再興のアキレス腱、再エネ不足に懸念の声
日経XTech 2024/7/10配信

5:半導体製造装置でも躍進する中国 日本はシェア低下を止められるのか

5本目はEE Timesの、湯之上隆さんのナノフォーカスです。世界の半導体市場出荷額と半導体製造装置の市場のトレンドから何が見えるかということを分析されている記事です。

湯之上さんの記事の中での立場は、RapidusやJASMは実現性が乏しいという立ち位置を取られています。

出荷額と製造装置市場の落ち方を比べると、出荷額の落ち方に比べて製造装置市場の落ち方は小さく、その原因は中国向けの露光機(特にArF液浸)の出荷が増えたからだという論じ方でした。

これは、おそらく本当だと思います。また、露光機の出荷が増えたため、製造装置メーカーの出荷額1位が、AMATからASMLになったようです。

また、日本の製造装置メーカーのシェアが低下しているにもかかわらず、日本の半導体産業への補助金はJASMやRapidusに投入していることは意味が無いという結論でした。

個人的には、JASMやRapidusへの補助金の投入に意味がないとは思っていませんが。

半導体製造装置でも躍進する中国 日本はシェア低下を止められるのか
EE Times 2024/7/10配信

まとめ

今回は、2024/7/10の記事で私が選んだ半導体ニュース5選を紹介しました。

Samsungのストがどのラインで妥結するかと、Preferred Networks社の今後には注目です。

連載の8本目でした。コメント・ご意見等あればお気軽にどうぞ。基本的に平日の夜に更新していく予定です。

このブログでは、半導体に関する記事を他にも書いています。半導体メモリ業界が中心ですが、興味がある記事があれば読んでみてください。

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この記事はここまでです。最後まで読んでくださってありがとうございました。

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