キオクシアの報道について各媒体の立ち位置と強みを解説

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みなさんこんにちは、このブログを書いている東急三崎口です。

この記事では、キオクシアに関する報道について、いくつかの媒体が記事を出していますが、各媒体の立ち位置と強みを解説していきます。

Western Digital(以下WD)との経営統合の報道がなされたいたときは、色々な媒体からニュースが流れていましたが、WDがNAND事業をスピンオフすることを発表してから、報道が沈静化しました。

沈静化したとはいえ、今後もキオクシアに関しては報道がなされることがあると思います。各媒体の立ち位置や強みをわかったうえで、報道を見るとニュースが読み解きやすくなるので、詳しく解説していきます。(このブログでもたくさんキオクシアについての記事は書いていますが、自分の記事をレビューしても仕方ないので省いています。)

目次

キオクシアについて書いている媒体

まずは、キオクシアについて書いている媒体をさらっと紹介します。大きく分けて4つあります。

・日本経済新聞
・福田昭のストレージ通信
・大山聡さん
・湯之上隆さん

日本経済新聞

日本経済新聞は、皆さんご存知のとおり日本の大手新聞社です。大手新聞社は他にもありますが経済記事寄りの新聞で、キオクシアに関しても多くの報道を行っています。有料会員でないと読めない記事が多いですが、キオクシアとWDの経営統合に関する記事だけでも、これだけ出ています。

「キオクシア・WD、2年越しの統合交渉頓挫」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75670120X21C23A0EA4000/?type=my#AwAUAgAANzEyMzEwNg

「SKハイニックス 果たされぬ6年前の約束」
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00007490R21C23A0000000/?type=my#AwA8AgAANzEyMzEwNg

「キオクシア・WD追い込まれ再編」
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00007340U3A011C2000000/?type=my#AwA8AgAANzEyMzEwNg

かなり多かったので、ストレートニュースは省きましたが、記事の数はダントツで多いです。

福田昭のストレージ通信

ここからは、個人の方が書かれている記事です。最初に紹介するのは、福田昭さんの「福田昭のストレージ通信」です。

EE Timesで連載されていて、私自身新しい記事が出るたびに読ませていただいています。キオクシアに関して、それほど着目されているわけではなさそうですが、キオクシア関連の最新記事はこちらです。

「キオクシアの通年業績、減収減益で3年ぶりの営業赤字に」
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2306/02/news050.html

WDとの経営統合関連の話は、詳しく書かれた記事は見つかりませんでしたが、全体的にフラットな立ち位置で書かれています。

大山聡さん

2つ目に紹介するのが、大山聡さんが書かれている「大山聡の業界スコープ」です。こちらも、EE Timesで連載されています。

キオクシアに関して書かれた最新の記事は、こちらです。

「キオクシアとWDの統合破談はポジティブに捉えるべき」
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2311/15/news039.html

最新記事の結論は、キオクシアとWDの経営統合が無くなったのは、ポジティブにとらえるべきだと書かれていました。

湯之上隆さん

最後に紹介するのが、湯之上隆さんがJBPressで書かれている記事です。

キオクシアについて書かれた最新の記事はこちらです。

「キオクシアとWDの経営統合ならず、首を縦に振らなかったSKハイニックスの思惑」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77798

最新の記事の結論は、SK HynixがOKを出さなかったから、キオクシアとWDの経営統合は破談になったというものです。

各媒体の立ち位置と強み

ここから、簡単に各媒体の立ち位置と強みを解説します。

日本経済新聞

日本経済新聞の記事は大手新聞社なだけあって、速報記事のスピードと持っている情報量が多いことが最大の強みです。この2点に関しては、他の媒体は太刀打ちできないのではないかと思うくらいダントツです。

個別の記事の書き手は複数いらっしゃるんでしょうが、記事全体を通して感じるトーンは「キオクシア大丈夫?」という主張を持っていると私は考えています。

記事の結びを見ると、主張が垣間見れる部分があります。「キオクシア・WD、2年越しの統合交渉頓挫」という記事の一部を引用すると、このようになっています。

(前略)
米ウエスタンデジタル(WD)とキオクシアホールディングスの統合交渉が頓挫した。
(中略)
キオクシアはIPOを目指して自力再建する道筋や、SKをはじめ競合他社との提携交渉など新たな動きが求められる。

キオクシア・WD、2年越しの統合交渉頓挫 日本経済新聞社 2023/10/28

書いてあることは正しいと思うんですが、結構辛辣ですよね。「経営統合が頓挫」とか「自力再建」という言葉の選び方を見ても、現状が厳しいこと指摘したうえで、今後の動きが必要だという主張だと思われます。

このことから、現状のキオクシアは厳しい状況に置かれているという立ち位置で記事が書かれていることがわかります。

福田昭のストレージ通信

福田昭さんのストレージ通信は、キオクシアとWDの経営統合に関しては、詳しく書かれていませんが、かなりフラットな立ち位置で書かれています。

会社発表の決算資料をもとに、売上高と利益がどうなっているのかを丁寧に書かれているので、立ち位置としてはフラットです。非常にフラットな目線で書かれているが故に、財務状況に踏み込んだりはしていないようです。(会社が決算資料で公表していないので、当たり前といえば当たり前かもしれませんが。)

公平な目線で決算を読み解きたい時には、一番おすすめかもしれません。

大山聡さん

大山聡さんの業界スコープの、キオクシアとWDの経営統合破談についての記事では、ポジティブにとらえるべきという立ち位置で書かれています。

経営統合が破談になった理由については色々書かれています。ただ、全体としてはキオクシアは日本企業としてNANDフラッシュメモリを作っている唯一の会社であり、半導体が戦略物資になっている状況を考えると、キオクシアが日本企業として存続できる選択肢を探すべきではないかという主張だと私は考えています。

キオクシアとWDの経営統合破談についての記事の結びを引用すると、このようになっています。

キオクシアという企業の存続方法は何通りも存在する。その中でどれが最善策なのか、日本の目指すべき半導体戦略としてどんな選択肢が残されているのか。少なくとも、今回の統合話の破談は、筆者としてはネガティブには考えていない。もう一度じっくり考えるチャンスが巡ってきた、とポジティブに考えている。

キオクシアとWDの統合破談はポジティブに捉えるべき
大山聡の業界スコープ(71) 2023/11/16

「キオクシアという企業の存続方法は何通りも存在する。」という部分から、キオクシアが存続することを肯定的にとらえており、存続できる方法を探すべきだという考えが見えます。

また、「少なくとも、今回の統合話の破談は、筆者としてはネガティブには考えていない。」という部分からも、筆者としてはキオクシアはWDと経営統合する以外の選択肢を探せることに対して、肯定的にとらえていることがうかがえます。

記事の強みとしては、漠然としている情報の中から、もっともらしいストーリーが描かれているので、流れがよくわからない方にとっては、報道の理由を読み解くヒントになることがまとめられていることだと思います。

湯之上隆さん

湯之上隆さんの、「キオクシアとWDの経営統合ならず、首を縦に振らなかったSKハイニックスの思惑」では、最終的にSK Hynixの野望はキオクシアを買収することであり、Samsungを超えるメモリメーカーになることであるという結論でした。

キオクシアとWDの経営統合の背景と言うよりも、キオクシアが東芝から売却されたときの流れにフォーカスされています。正直、キオクシアが売却されたときのスキームは今更どうしようも無いので、現状を踏まえたうえでキオクシアがどうすべきかということに関しては、書かれていなかったように思います。

キオクシアに限らずですが、記事の立ち位置としては「経産省が関与するとろくなことにならない」という目線が強いと感じます。キオクシアが売却されたときの流れでも、鴻海が入札しようとしたところに経産省が云々ということが書かれています。

書いてあること自体は間違ってはいないと思いますが、経産省が関与することについての書き方は、フラットではないと感じます。そこだけ割り引いて読めば、間違ったことは書かれていないと思います。

記事の強みとしては、記事の中のデータや図面は非常に整理されていてわかりやすいものが多いところだと思います。おそらく自作されている図面で、わかりやすくまとめられているものが多いので、私自身よく参照しています。

情報量では日経新聞がダントツ

キオクシアに関しては、いくつかの媒体で記事が書かれていますが、情報量と報道のスピードを見ると日経新聞が圧倒的です。これは、間違いないです。

ただ、日経新聞の記事は、記事を読むうえで前提にしている知識が多いので、前提条件から説明してほしいという方には不向きです。(記事を読むうえでの前提条件に関しては、他の媒体もあまり丁寧に説明されているわけでは無いですが。)

なので、ある程度前提条件を知っている方であれば、日経新聞の記事を読めば必要な情報は得られると言って良いです。

キオクシアという会社について、記事を読むうえでの前提条件を知りたい方は、こちらの記事で簡単にまとめているので読んでみてください。(ブログ内検索で「キオクシア」で探してもらえると、他にもたくさん出てきます。)

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まとめ

この記事では、キオクシアに関する報道について、いくつかの媒体が記事を出していますが、各媒体の立ち位置と強みを解説しました。

前提知識がある方は、日経新聞の最新記事を読んでいれば、だいたいのことはわかると思います。(会員限定記事が多いので、会員登録は必要ですが。)

キオクシアについて、さらに詳しく知りたい方は、こちらの本で時系列に沿って解説していますので、読んでみてください。

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この記事はここまでです。最後まで読んでくださってありがとうございました。

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